洗濯機の歴史

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1930年:【撹拌式洗濯機】

1930(昭和5)年に芝浦製作所(現 東芝)は、ハレー・マシン社のソアー撹拌式洗濯機を参考に、国産初の電気洗濯機の開発に着手しました。

洗濯容量は2.7kgで、価格は370円でした。

当時の銀行員の初任給が約70円でしたので、一般家庭では到底購入できるものではありませんでした。

1950年代:【一層式洗濯機】

三洋 噴流式洗濯機 SW-53R

国産初の噴流式洗濯機を発売したのは、三洋のSW-53Rでした。

噴流式では、羽根(パルセータ)は洗濯槽の横(壁面)ほぼ中央に位置する。

洗濯槽の底中央には排水口がある構造です。

噴流式洗濯機は1960年頃まで多くの機種が発売されましたが、やがていくつかの欠点が指摘されるようになってきました。

洗濯物の多少にかかわらず、相当量(水位線まで)の水が必要なので非効率である

洗浄力は優れていたが、羽根(パルセータ)が一方向回転のため、衣類がよじれて傷みやすい

噴流式洗濯機のこれらの欠点を解決したのが、洗濯槽の底に羽根を付けた「渦巻式」洗濯機であった。

三洋電機 渦巻式洗濯機 SW-56

渦巻式は洗濯槽の底にパルセータがついているので、洗濯物の量が少ない時は、少量の水で使えるようになり、節水効果をもたらしました。

また回転方向を一定時間ごとに自動反転出来るようになり、衣類の傷みを防げるようになりました。

1960年代前半:【二層式洗濯機】

1960年頃から二層式洗濯機が発売されるようになりました。

一層式洗濯機の場合、絞り機のハンドルを回すことにより、洗濯物の脱水をしました。

ローラー絞り機は、手で絞るより力をかけずに脱水できたので、とても重宝されました。

しかし、そのローラー式にも問題はありました。

「洗濯物を均一に絞れない」ということです。

ローラーに洗濯物を挟み込むとき、どうしても厚みが均一になりません。

薄い分もあれば、厚い部分もあるのです。

そのため、ローラーの中央部分はよく絞れるが、端っこ部分は十分に絞れないという問題が起こったのです。

その問題を解決するために、二層式洗濯機が開発されたのです。

二層式洗濯機は、洗濯槽と脱水槽に分かれて横長の形になっています。

脱水槽が高速回転し、遠心力で脱水するので、ローラー式よりも完ぺきに脱水することが出来るようになったのです。

三洋電機 二層式洗濯機 SW-400

1960(昭和35)年4月に、国内初渦巻式二層式洗濯機SW-400が発売されました。

当時の価格は45000円でした。

当時の大学卒の初任給が18000円前後の時代なので、まだまだ高価な買い物ですが、普及の勢いは止まりませんでした。

1960年代後半

二層式洗濯機は、確かに画期的でしたが、脱水する際に手で洗濯物を脱水槽に移し替える必要があります。

次第に脱水まで自動にできないかというニーズが生まれたのです。

そのニーズを満たしてくれたのが、全自動洗濯機だったのです。

洗濯槽と脱水槽に分かれていた層をひとつにまとめたのです。

ひとつの槽で、洗濯も脱水も出来るようになったのです。

日立 渦巻式全自動洗濯機 PF-500

1965(昭和 40)年、日立がはじめて渦巻式全自動洗濯機(PF-500)を発売した。

当時の発売価格は、53000円。

大学卒者の初任給はまだ約 24000 円であった。

2000年代:【ドラム式洗濯乾燥機、タテ型洗濯乾燥機】

全自動洗濯機で、スタートボタンを押せば、脱水まで完了できるようになりました。

それでも人々の欲望は止まりません。

脱水まで自動に出来るのなら、洗濯物の乾燥まで自動にしたい。。。

そこで、どのメーカーも「乾燥機付き洗濯機」の開発に力を注いだのです。

乾燥機付き洗濯機は、ドラム式と縦型の2種類が存在します。

現在の主流になっています。

 

 

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